カナダ Corel Corporation(日本:コーレル株式会社、港区)は2017年2月17日、人気動画編集ソフト「Corel VideoStudio」(コーレル ビデオスタジオ)の最新版 X10 を発売しました。
今回のナンバリングはX10。順番では20にあたります。
では、どのような機能がアップ、変更されているのかをご紹介したいと思います。
Pro、Ultimate共通新機能など
- 今回からインターネット環境必須へ
- トラック透明度の設定
- タイムリマップ
- 360度ビデオのインポートサポート
- クリップのグループ化
- ScoreFitterをミュージックライブラリにも搭載
- HEVC(H.265)エンコード環境の変更
- Inter 第7世代CPUへの対応
- 「ようこそ」ワークスペースによるチュートリアル、テンプレートダウンロード
- アップグレード版の、対象バージョンが全バージョン対象に
Ultimateのみ
- マスクエディター新搭載
- NewBlue Titler Pro 1【New!】
- proDAD Adorage Effects Package 9【New!】
- Boris Title Studio (64bit only)【New!】
- NewBlue FX Essentials IV
- NewBlue FX Essentials Vll
- NewBlue FX Motion Effects
- NewBlue FX Background Generator
- NewBlue FX ColorFast
- proDAD Mercalli SE
- proDAD VitaScene LE
- proDAD RotoPen
- proDAD HandScript Animation
- Boris Graffiti 6
【各機能について】
- インターネット環境必須
- 今回から、シリアル番号の取得やインストール時に、インターネット環境が必須になってしまいました。レンダリング専用PCとしてネットから完全に切り離しているPCだとインストールができない??環境的にそういうPCがあるので少し不便そうです。
- トラック透明度の設定
- 今までは、透明度を1クリップに適用することができ「属性のコピー」「貼り付け」で複数にセットを行うことができました。今回のこの機能では、タイムラインをレイヤーに見立てて、透明度を変更させることができるようです。
- タイムリマップ
- 動画の速度を変更したり、逆再生、停止などをすることが可能です。
- 360度ビデオのインポートサポート
- 360度撮影ができるカメラで撮影したビデオファイルを読み込み、必要な箇所を切り出して2Dの動画のファイル、DVDなどを作成することができます。切り出す位置は自由に変更ができるので、VRカメラで見ているような映像を作成できます。(360度のファイルとして出力はPinnacleStudioだとできるそうです。。VideoStudioでもできてほしかった)
- クリップのグループ化
- グループ化している素材にフィルターを同時に適用することができたり、タイムライン上で左右に移動することができるので、作業の効率化を図ることができます。
- ScoreFitterをミュージックライブラリにも搭載
- 今まで「オートミュージック」の機能しかありませんでしたが、クリップのライブラリの中に搭載されました。タイムライン上にドラッグ&ドロップして左右をトリムすることで、今までと同じように曲をつけることができます。
- HEVC(H.265)エンコード環境の変更
- X9ではWindows10 64bit でかつCore i7などの特定のCPUを搭載していないとHEVCは変換ができませんでしたが、今回から、対応のグラフィックボードを搭載することでも出力が可能になりました。
- マスククリエイター(Ultimateのみ)
- 前回で搭載された「ビデオマスク」を上回る機能で、ブラシで範囲を塗る、自動検出させて微調整してもよし、1フレームずつ修正してもよし。最後書き出しを行うとマスクデータが作成されるので、特定の場所以外にフィルターを適用させることなどが可能になる。
- Ultimateのプラグインについて
- 今までのプラグインはそのままに、3種類追加になりました。
- NewBlue Titler Pro 1 タイトラー
- proDAD Adorage Effects Package 9 トランジション
- Boris Title Studio (64bit only) タイトラー
【今回の印象】
今回のバージョンアップで一番大きな飛躍に感じたのは、Proでは「タイムリマップ」、Ultimateでは「マスククリエイター」ですね。もともとあった機能はそのままに、初心者でもよりスピードを変えたり遊ぶことが可能です。また「マスククリエイター」は「一部分だけにフィルターをかけたくない、かけたい」という場合にいちいちマスク作成用に静止画を作成して画像ソフトでマスク範囲を作らなければならなかった工程が、VideoStudio上でパパっとできてしまうので、とてもよさげです。これだけでも買う価値があるとおもいます。
360度カメラへの対応はちょっと弱いなと感じました。VRカメラ持ってない人もいるしってことなんでしょうけど、秋葉原で3000円程度でケース(スマホ別)が購入できる時代に突入しているので、もうちょい力入れてくれてもいいのではと。
また、今回もBlu-rayは別プラグインです。為替の問題もありますが、大体900~970円前後かと思われます。その時によるので、安いタイミングを見計らってください。
あとすごい気になっているのは、「ようこそ」画面でテンプレートがダウンロードできるっぽいってところですね。作品テンプレートが増えるような、コンテンツ配信を行ってくれるなら、それに越したことはありません。というより、テンプレートシェアサイトをまた構築してくれないかなぁ…
ということで、今回は
・最近アップグレードしていない人にはかなりオススメ
・映像作品作る人にはUltimateがやっぱりいい。マスククリエイターいい。
・ホームビデオ編集としてProX9.5とProX10を比べると、細かい使い勝手が少し良くなってはいるがすごい機能が向上した!という印象は今のところない。
という感じでした。
※発売後に記事内容の変更の可能性がありますので、ご了承ください。
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